生理①
【東京雑学研究会編】
§女性は生理前に深酒をしないほうがいい
女性の生理というのは、健康ならきちんとした周期で訪れ、乱れることはない。それが、無理なダイエットに取り組んだり、ストレスが高じたりすると、ホルモン分泌が変化して不規則になったり無月経になったりする。
そのホルモンが、黄体ホルモンだ。
黄体ホルモンは、子宮の状態を調えてきちんと受精できる状態にするホルモンだが、月経の周期にあわせて、その月の排卵日から次の生理が始まるまでの間、卵巣から分泌されている。
ところが、この黄体ホルモンは、子宮の働きをつかさどるだけでなく、肝臓にも影響を与えている。肝臓からのアルコール分解酵素の分泌を抑制する働きをするのだ。ということは、黄体ホルモンの分泌されている期間、女性の肝臓はアルコールを分解する能力が、ふだんより衰えることになる。
いつもならなんということもない量の飲酒でも、ひどく酔っ払ったり、二日酔いになったりする可能性があるわけだ。たとえそんな症状が出なくても、アルコール分解のために肝臓がフル稼働していることは確実。そのために働きすぎた肝臓が、エネルギーの蓄積のような、ほかの重要な役割をおろそかにすることになっては困る。
黄体ホルモンの分泌は、排卵が起こると始まるから、本来なら排卵日を知って妊娠調節のデータにする基礎体温表を、酒好きの女性は飲酒の目安のためにつけてみてはどうだろうか。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670524 |