【雑学大全】生物の不思議 > 昆虫
蚊②
【東京雑学研究会編】

§昼間と夜では刺される蚊の種類が違う?
蚊は、昼夜を問わず襲ってくるため、なおのこと憎らしく感じるが、血を吸うのは交尾後のメスだけである。ふだんはオスもメスも花の蜜をエサとしているので、人間には無害なのである。
また、昼間人間を刺す蚊と、夜に刺す蚊は、実は別の種類なのである。
昼間に吸血活動をするのは、ヤブカ属のヒトスジシマカである。背面の中央に一筋の白い縦線が走っているのが特徴で、朝夕の日ざしが弱い時間帯や、曇りの日に飛び回る。空き缶や竹の切り株、墓石の花器など、比較的汚れの少ない水で繁殖する。草むらや山野など、主に屋外で人間を刺しにくるのは、このヒトスジシマカである。
夜に血を吸いにくるのは、イエカ属のアカイエカである。体が赤褐色で、もっぱら夜中に活動し、昼間は屋内の薄暗がりなどにひそんでいる。イエカという名前のとおり、人家の周辺の下水溝や、防火用水、汚れた池など人工のたまり水に産卵し、人間とほぼ同じ生息域で繁殖するのである。
![]() | 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670154 |