【雑学大全】生物の不思議 > 昆虫
蚊③
【東京雑学研究会編】

§蚊は人間の血が好物ではなかった
夏の夜の敵といえば蚊である。中でも盛んに人間を刺すアカイエカだが、実はさほど人間の血液を好んでいるわけではない。
好物は、小鳥やニワトリなど家禽類の血液であり、それが身近にない場合に、人間や犬、牛、馬などの血を吸うのである。人の血を吸ってかゆい思いをさせておきながら、代用品扱いするとは失礼な話である。
アカイエカは、ヒトスジシマカとは異なって、自然の中にはあまりいないが、都市部でよく見られる。春から秋にかけて産卵と誕生を繰り返しては、次々に繁殖する。また、血液を吸わなくても産卵できるのがアカイエカの特徴で、成虫は冬も越す。冬なのに、蚊にさされることがあるが、これもアカイエカである。
![]() | 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670155 |