椅子
【東京雑学研究会編】
§椅子の座り方にはその人の心理が表れていた!
私たち人間の行動は、ある心理に裏付けられたものである。それは椅子の座り方にも表れるものなのだ。
電車の中で大きく足を開いて座る人がいる。少し詰めればもう一人座れそうなのに、当人は知らぬ存ぜぬで図々しいこと極まりない。しかし、これはただ思いやりがなく、無神経さからくる行為ではないのだ。
足を大きく開いて座るのは、自分を実際より大きく見せようという心理が働いている。また、自分のテリトリーを広くとり、それを周囲にアピールしようという気持ちも表れているというのだ。
そのほか、向かい合って座っている場合にもこの例は当てはまる。心理的に優位に立っている方は、より大きくゆったりと座ろうとする。交渉事がある場合、頼まれる側はゆったり腰掛け、頼む側は浅くしかも身を小さくして座っているものだ。
一人で喫茶店にいる場合を観察してみると、椅子に深々と座っているのは時間に余裕のある人だ。反対に、時間がなく慌てている人は、浅く腰掛けている人。ほかのことが気になってそわそわしている人などだ。
座り方でも、こんなにいろいろと心理が表れるものである。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670044 |