くも膜下出血
【くもまくかしゅっけつ】
頭部外傷で起こる外傷性くも膜下出血もあるが、一般にくも膜下出血といった場合、外傷が原因でない、特発性のものをさす。
くも膜下出血とは、脳の表面をおおう3層の膜のひとつである「くも膜」の下に出血がある状態をいい、命にかかわる危険が高い病気。ほとんどは脳の血管のふくらみである「脳動脈瘤」の破裂による出血が原因である。
症状としては、「今までに経験したことのないような」、「バットで殴られたような」といった激しい頭痛を感じる。
出血の程度により症状の現れ方に違いがあるが、重傷の場合には意識障害や呼吸障害、激しい嘔吐、意識を失い昏睡から目覚めずに死亡することもある。
診断は、症状で判断し、くも膜下出血が疑われる場合は、CTスキャンの検査を行う。出血が少なかったり発症してから時間がたっているために、CTでも出血がわからない場合は、MRIを行う。
MRIでもあきらかな出血がみられない場合は、腰から注射をして脳脊髄液をとりだし、血液がまじっているか確かめる場合もある。
脳動脈瘤ができる原因はわかっていないが、高血圧と喫煙習慣によるリスクがあるといわれている。また最近の調査、研究で血圧の乱れや急な頭痛といった、前兆ともいえるいくつかの症状があることが分かってきている。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425495 |