都市計画
【とし・けいかく】
市街地における都市機能に関する行政計画
都市の健全な発展と秩序ある整備を目指すための土地利用、公共施設の整備、交通・緑地・防災などの市街地開発事業に関する計画のこと。都市計画法に基づき、国と地方公共団体によって進められる。現在の都市計画における課題として、市街地の“ドーナツ化現象”への対応が挙げられる。大規模な商業施設などが土地コストの削減を狙って郊外に店舗を移転させることで、中心市街地の空洞化が発生し、都市機能の低下が見られる。
今国会では、都市機能の無秩序な拡散を防ぐとともに中心市街地の空洞化に対処するため、都市計画法・中心市街地活性化法・大規模小売店舗立地法の「まちづくり三法」の改正案が審議されている。
大規模商店の新規出店を規制するなどの内容を盛り込んだ改正都市計画法が24日、参議院本会議で全会一致で可決、成立した。2007年末までに施行される。
今回の都市計画法改正では、1万平方メートル超の大規模商店の新規出店場所について、近隣商業区域・商業区域・準工業区域の3地域に限定する。郊外に集客を奪われることを防ぐ意味合いのほか、大規模商店を中心市街地に呼び込むことで、まちの再活性化につなげる狙いもある。
また、病院や福祉施設など公共施設の郊外移転も続いており、車を持たない高齢者などにとって不便な状況が進んでいる。法改正によって、公共施設の移転についても開発許可が必要とされ、経営効率の重視による無秩序な郊外移転を抑制する効果が期待されている。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425296 |