拉致問題
【らちもんだい】
kidnapping of Japanese citizens
日本と北朝鮮の間にある最大の国際問題
北朝鮮の工作員が日本人を連れ去ったという疑惑のこと。1977年から1978年にかけて多発し、警察庁は、北朝鮮による拉致として8件で計11人の事案を認定している。
日本人を拉致する理由は定かではないが、北朝鮮工作員の日本人化教育や日本に潜入した北朝鮮工作員が日本人に成り代わる目的があると見られている。
日本政府は、拉致問題が解決されない限り国交の正常化交渉はしないとの姿勢で、真相解明を強く迫ってきた。しかし、北朝鮮側は、拉致の事実を否定し、単なる「行方不明者」の問題として任意で調査を行っているに過ぎない。
ところが、今年3月、よど号事件メンバーの元妻の証言で、工作員として日本人女性の拉致に関わっていたことが明かされた。ただでさえ国家間の犯罪捜査は難しいのに、国交のない関係ではなおさらのことだ。拉致問題の早期解決を求める国会決議が採択されるなど、このところ最大の関心事になっていた。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425135 |