債務の株式化
【さいむのかぶしきか】
debt equity swap
不振企業の債務を株式に切り替えること
銀行からの融資について、その一部の返済を免除してもらう代わりに、企業が新たに発行した株式を受け渡すこと。経営不振の企業が経営の建て直しに向けて実行する。
企業の経営が苦しいと、銀行から受けた融資の返済もままならない。過剰な債務が経営における自由度を奪い、経営の再建はいっそう難しくなる。銀行側も、焦げ付いた融資の回収は半ば諦めかけている。
このような債務を株式に転換することは、企業側にも銀行側にも互いにメリットがある。企業から見ると、利息をつけて返済をしなければならない借入金が株主資本に切り替わるため、企業の有利子負債を圧縮できる。一方の銀行は、経営再建に成功するという条件つきながらも、将来、融資を回収する以上の利益を受け取ることが可能だ。
株式の新規発行によって、既存の株主にとっては1株の価値が下がるというデメリットも発生するが、債務の株式化は、銀行など債権者に向けた企業の経営再建の手法として使われることが多い。
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| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425101 |