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道と路がわかる事典5章 いろいろな道 >

渋滞③
【じゅうたい】

どういう状態を渋滞という?

道路交通情報などで頻繁に登場する「渋滞」という言葉、一体どういう状態のことを渋滞というのだろうか。
世間では車が数珠つなぎになっている状態を渋滞といっているが、では、どれだけの長さがあれば渋滞なのか。車の列が一〇〇m、二〇〇mでも渋滞といえるのだろうか。日常の会話の中で使っている分には差し支えないだろうが、もし交通情報でもそれを渋滞として扱うとなると、大都市ではあらゆる交差点で渋滞が発生していることになる。これでは渋滞個所があまりにも多くなりすぎて混乱の元だ。そこで、渋滞についての一定の規準を設ける必要がでてくる。
まず、車の列の長さだが、正確な距離が決まっているわけではないが、連なる車の長さがおよそ一kmを越える状態になった場合を渋滞といっている。ということは、ラジオテレビで、「○○交差点を先頭に、約三〇〇mの渋滞です」などという渋滞情報を耳にすることはまずありえないのである
渋滞の走行速度についても一定の規準を設けている。渋滞は車が完全に止まった状態の列の長さをいうものとは限らない。高速道路などにおいては、車が走行していても、一定の速度以下になれば渋滞なのである。日本道路公団および本州四国連絡橋公団では、走行速度が時速四〇km以下になった場合を渋滞としている。
また、首都高速道路では走行速度が時速二〇km以下、阪神高速道路や名古屋高速道路などでは時速三〇km以下を渋滞として扱っている。このように、道路によって渋滞の判定規準が異なっているのである。また、同じ渋滞でもその内容には大きな違いがある。時速三五kmで走っていても渋滞だし、まったく身動きできない状態でも渋滞なのだ。




日本実業出版社 (著:浅井 建爾)
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 5060100


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出版社:日本実業出版社[link]
編集:浅井 建爾
価格:1,620
収録数:255
サイズ:18.6x13.4x2cm(-)
発売日:2001年11月
ISBN:978-4534033154

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