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道と路がわかる事典2章 国道・高速道路の雑学 >

国道の定義
【こくどうのていぎ】

狭くてもデコボコでも国道?国道の定義とは?

国道とは、高速自動車国道法および道路法に基づいて指定された全国的な路線網を構成する道路をいい、「高速自動車国道(高速道路)」と「一般国道」とがある。国道が都道府県道や、市町村道よりも重要な道路であることは、その名称からも明らかだ。だが、実際にはその地方にとっては、国道よりもはるかに重要で、交通量も多い市町村道や都道府県道が数多く存在している。
一般国道はさらに指定区間と指定区間外に分けられる。指定区間とは、国道のなかでも特に重要な路線をいい、交通量が多く、道路整備も指定区間外の道路に比べ、一歩も二歩も進んでいるのが普通である。ただ北海道だけは例外で、全線が指定区間になっている。それだけ北海道は、日本の将来にとって重要な地域だということなのだろう。国道は国土交通大臣および都道府県知事、それに指定市の長が建設し、維持管理は、一般国道の指定区間は国土交通大臣が、指定区間外の一般国道は都道府県知事、または指定市の長が行っている。
では、どのような道路が国道に指定されるのか。まず、主要な都市と都市を結ぶ道路が最も重要な路線として整備される。また、高速道路への連絡機能を持った道路や、主要な港(空港)とをつなぐ道路も、国の産業経済の発展に欠かせないものであるとして重要視される要するに、主要都市、高速道路、主要港湾(空港)の三点を連係する道路が、優先的に国道として指定されていくのである
ところで市町村道よりも粗末な、名ばかりの国道が全国には数多くある。地方へ出かけたときなど、国道なのに舗装していないデコボコ道があったり、山間地域では、落石や崖崩れの危険性から、大雨が降るたびに通行止めになる道路や、積雪で冬期不通になる国道に出くわした経験のある人も多いだろう。道路幅が狭くて、車のすれ違いができない国道ならまだましで、車の通行すらまったく不可能な国道もある。
なぜこのような劣悪な道路が、自動車交通の主役を担う国道なのか。その理由は、現在は通行困難でも、将来的には幹線道路網を構成する一路線として、日本の産業発展に貢献するであろうことが期待されており、だから国道に指定されているのである
都市部およびその周辺の道路は、交通量も多いし、道路幅も広い。片側だけで三車線、四車線の道路も珍しくない。ところが、これらが県道や市町村道だったりするのは、その地域にとっては重要であったとしても、日本全体からみればやはり一地方道にすぎないからである




日本実業出版社 (著:浅井 建爾)
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 5060015


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出版社:日本実業出版社[link]
編集:浅井 建爾
価格:1,620
収録数:255
サイズ:18.6x13.4x2cm(-)
発売日:2001年11月
ISBN:978-4534033154

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