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日本史の雑学事典第7章 愛と憎しみの巻 > 戦国時代

上杉謙信
【うえすぎけんしん】

■9 上杉謙信が生涯不犯だったわけ…信仰心から? ホモだったから? それとも女?!
 越後の戦国大名・上杉謙信は、生涯不犯を通し、妻を持たなかった。ほかの戦国大名がおしなべて好色なのに対し、かなり異色だと言える。
 なぜ、女性と接触しなかったのだろうか?
 これについては、いくつかの説がある。
 もっとも妥当なのが、信仰心からとする説だ。
 謙信は幼少時から寺院に入れられ、僧侶になるべく育てられていた。ところが、家中の信頼を失った兄・長尾晴景に代わって家督を継ぐべく、無理やり現世に引き戻されたのだ。
 だが、彼の仏教信仰は戦国大名になってからも衰えることはなかった。1556年には、家臣の反対を押し切って本気で出家しようとしている。
 この当時の僧は、浄土真宗でない限り妻帯は許されず、女犯など考えられなかった。
 自分を戦国大名であると共に、僧侶でもあるとしていた謙信が不犯を誓ったのは当然とも言える。
 さらに後年になると、彼は自分が仏教の守護神である毘沙門天の化身だと考えるようになっており、なおさら、邪淫は避けたはずだ。
 もう一つ、謙信がホモだったとする説もある。戦国大名の多くが、男色の癖を持っていたのは事実だが、その一方で女性を愛することもできた。これに対して謙信は男性のみ――すなわち、いまで言うホモセクシャルだったというのである
 ちなみに、謙信が養子にした上杉景虎(北条氏秀)は、関東一の美少年だったと伝えられ、謙信はこれを寵愛したと言われている。
 最後に変わった説を紹介する。それは、謙信は実は男ではなく、女性であったというものだ。




日本実業出版 (著:河合敦)
「日本史の雑学事典」
JLogosID : 14625085


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出版社:日本実業出版社[link]
編集:河合敦
価格:1,404
収録数:136語
サイズ:18.6x13x2.2cm(四六判)
発売日:2002年6月
ISBN:978-4534034137

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