【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 卯月
エープリル・フール
【えーぷりる・ふーる】

四月一日を西洋では万愚節といい、軽いウソをついて人をだますことが許され、だまされた人をエープリル・フールという。
古来、西洋では春分祭(四月一日はその最終日)を一年の区切りとしていた。一六世紀にフランスで改暦があったとき、一月一日が年初とされたが、改暦の布告が末端まで届かず混乱した。また改暦を快く思わぬ人々が、四月一日に旧来どおりの新年を祝う悪ふざけをしたという。これがエープリル・フールの始まりで、のちにヨーロッパ諸国に広まったと伝えられる。中国や日本における新暦の正月と旧正月の関係に似ている。明治の改暦においても、明治政府の近代化政策に反対する士族などによる暴動が各地で起こった。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040122 |