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暦の雑学事典4章 時刻・時計 >

分子時計
【ぶんしどけい】

生物進化をたどる分子時計

◆人類の起源は今もって不明
 人類は化石の研究により、古い順に猿人、原人、旧人、新人に分類されている。最古の猿人の化石は約440万年前のラミダス猿人といわれる。しかし、分子時計という研究方法を用いれば、ヒトの起源は約500万年前にさかのぼる。
 分子時計というのは通常の時計のようなメカニズムをもつ装置ではなく、1960年代に発表された仮説に基づく研究手法のことである。この仮説とは時計の針が一定リズムで時を刻むように、巨大な高分子であるタンパク質は一定速度で進化をとげてきたというものだ。その後、分子生物学の進歩によりDNAの塩基配列についても適用されるようになった。
 タンパク質のアミノ酸の配列やDNAの塩基配列の置換は、確率的要因によって決定される(分子進化の中立説)。いわば偶然によるものだが、長い時間スケールにおいては、その間の変化はほぼ一定の割合で進行しているとみなすことができる。このため化石に頼らずに、生物進化の歴史をたどることができるのである。 
 こうして人類の起源は約500万年前といわれるようになった。しかし、分子時計の研究手法とその結論に、疑問を投げかけている化石人類学者や古生物学者も少なくない。ヒトとも類人猿ともみなされる500万年以上も前の化石も発掘されているし、もともと古生物学においてはヒトの分岐は1,000万年よりも古いと考えられていた。分子時計は最新の研究手法とはいえ、近年は方法論的な狂いも指摘されるようになっている。




日本実業出版社 (著:吉岡 安之)
「暦の雑学事典」
JLogosID : 5040088


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出版社:日本実業出版社[link]
編集:吉岡 安之
価格:1,404
収録数:198
サイズ:18x13x1.8cm(-)
発売日:1999年12月
ISBN:978-4534030214

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