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暦の雑学事典1章 暦の常識・非常識 >

曜日名
【ようびめい】

曜日名は世界共通ではない

◆欧米の曜日名の多くは神話の神々の名前
 西暦前二世紀まで、はっきりと一週七日の暦をもっていたのはユダヤ暦だけだった。これは宗教上、七日に一度の安息日が守られたためである。しかし、ユダヤ暦では週日は第一日、第二日と数え、七番目の最終日(グレゴリオ暦の土曜日)をシャバットという安息日とし、曜日では呼ばなかった。
 西暦前二~一世紀頃、週という時間単位がローマ暦に導入され、西暦四世紀にローマのコンスタンティヌス帝によってキリスト教が公認されたのちは、キリスト教の伝播とともにヨーロッパで一週七日制が定着し、週日に愛称がつけられるようになった。しかし、ヨーロッパにおいては、日曜、月曜以外の週日は神話の神々の名に由来するものが多い。これらの神々は五惑星に配当されてはいるが、欧米人は曜日名の由来や順番に、あまり疑問を感じることはないようだ
 一方、日本人はといえば、日・月・火・水・木・金・土という七曜の名称は、ほとんど世界共通のように思い込んでいる。どの国の週日名も日本語に翻訳すると、そうなってしまうからだ。
 しかし、中国起源の七曜(七天体)の名称と、バビロニアやギリシアの占星術に由来する七曜の順を、そのまま曜日として保存・使用する日本のような国は、世界的珍しいである

★世界の曜日名と由来
<曜日名:名称の由来>
■英語
[日]Sunday:太陽(sun)
[月]Monday:月(moon)
[火]Tuesday:北欧神話の最高神ウォーデンの息子テュール(Tiu)
[水]Wednesday:最高神ウォーデン(Woden)
[木]Thursday:ウォーデンの息子トール(Thor)
[金]Friday:ウォーデンの妻フリッグ(Frigg)。美と愛の女神フレイヤ(Freyja)という説もある。
[土]Saturday:ローマ神話の農耕神サトゥルヌス(Saturnus)

■ドイツ語
[日]Sonntag:太陽(Sonne)
[月]Montag:月(Mond)
[火]Dienstag:ゲルマン神話の軍神ツィオ(Zio)=テュール(Tyr)
[水]Mittwoch:週(Woche)の真ん中(Mitt)という意味
[木]Donnerstag:雷神ドナー(Donar)
[金]Freitag:美と愛の女神フレイヤ(Freyia)
[土]Sonnabend:太陽(Sonne)と宵(Abend)。Samstagともいう。

■イタリア語
[日]Domenica:主の日の意
[月]Iunedi:月の日の意
[火]Martedi:マルス
[水]Mercoledi:メルクリウス(マーキュリー)神
[木]Giovedi:ジュピターゼウス)神
[金]Venerdi:ヴィーナス
[土]Sabato:ユダヤ教安息日(シャバット

■中国語(星期は週という意味)
[日]星期天(星期日)
[月]星期一
[火]星期二
[水]星期三
[木]星期四
[金]星期五
[土]星期六




日本実業出版社 (著:吉岡 安之)
「暦の雑学事典」
JLogosID : 5040011


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出版社:日本実業出版社[link]
編集:吉岡 安之
価格:1,404
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発売日:1999年12月
ISBN:978-4534030214

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