【名言名句の辞典】6叡智とわざ > 一芸は真理に通ず
いひおほせて何かある

【名言名句】
いひおほせて何か
ある
【解説】
この言葉は、去来の師であった松尾芭蕉のものである。『去来抄』に、この言葉に達する経緯がみられる。巴風の句「下臥しにつかみ分けばや糸桜」(満開のイトザクラの根元に寝そべって、その垂れている枝に咲くサクラ花を、手でつかみ分けてみたいものだ)について、去来は、イトザクラの様子が十分にいいつくされていると評したが、師芭蕉が「表現しつくしたとてなんになる」とさとし、余韻・余情の欠如を指摘した。
「いいおおせて何かある」は現代には通用しない言葉なのだろうか。
【作者】向井去来
【生没年】1651~1704
【職業】俳人
【出典】『去来抄』
![]() | あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450621 |