真と偽は言語の属性であって物の属性ではない言語のないところには真も偽もない
【名言名句】
真と偽は言語の属
性であって物の属性ではない言語のないところには真も偽もない
【解説】
何が真で、何が偽であるかは判断しなければ決められない。判断をするということは考えることであり、考えるのは言葉(論理)による。
「真」とか「偽」とかいわれているものは言葉に備わっている性質のものであって、「物質」そのものに備わっているものではない。したがって言葉がないところに「真」も「偽」もない。
真・偽はもとより、「すべてのものは言葉によってできた」とする聖書の言葉(「ヨハネ伝」第一章)は、一般的な意味でもあてはまる。
言葉がなければ思想もなく、あるのは反射的な感覚のみである。
【作者】ホッブズ
【生没年】1588~1679
【職業】イギリスの思想家
【出典】『リヴァイアサン』
【参考】書名『リヴァイアサン』は、旧約聖書に登場する海の怪物のレヴィアタンの名前に由来する。ホッブスは、国家をこの巨大な怪物にたとえ、国家は自然法に則った社会契約によって成立すべきだとして、国家主権への絶対服従を説いている。これは、近代思想に大きな影響を及ぼした。
| あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450605 |