力とか、慾とかそういうものがはいらない世界本当に他愛ない世界から生まれてくる仕事願うことではなく
【名言名句】
力とか、慾とか
そういうものがはいらない世界本当に他愛ない世界から生まれてくる仕事願うことではなく、願われる仕事そんな慾でない慾を持ちたいものです
【解説】
長部日出雄によれば、若いころの棟方には自己中心的なところがあったが、柳宗悦に小我、すなわち意識された自己を消すことを教えられ、大我、すなわち無意識の自己、広大な仏の世界に目覚めたときからその芸術は大きく変貌したという。「力とか、慾とか」というのは、自分に固執する意識のことをいうのだろうか。その意識をこえたところで、作品が生み出されつづけたのだろう。棟方には、「本当のものは他力なものから来なければならない」という言葉もある。
【作者】棟方志功
【生没年】1903~75
【職業】板画家
【出典】『棟方志功ヨロコビノウタ』
【参考】『釈迦十代弟子』制作中、棟方は「私が彫っているのではありません。仏様の手足となって、ただ転げ回っているのです」と話したという。
| あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450014 |