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東洋医学のしくみ6章 東洋医学の現状と将来 >

理想的な先生①
【りそうてきなせんせい】

全般的な東洋医学の知識

◆現代医学以上に力量が問われる
 最後に、これまでの説明を思い出していただきながら理想的な東洋医学の医師についてお話しします。
 東洋医学の医師の場合、現代医学の医師以上に個々の力量が問われることになります。というのも、医療機器も整っており、送られてきた結果をもとに診断を始める現代医学とは違って、東洋医学では医師自らが検査し診断を下すからです。
 しかし、実際には鍼灸師や医師の技量など簡単にはわかりません。また、患者によって治療方法の向き不向きもありますから、最初に受けた漢方薬や針治療が合わないからといって、自分には東洋医学の治療が向かないと思うのは早計です。
 何がいい先生かは一概にはいえませんが、日本の場合、専門知識が不足していても治療できるという特殊な事情があり、その点だけに絞れば、ある程度見分けることはできます。

◆東洋医学の診察~治療をしているか
 東洋医学の診察は「望診・聞診・問診・切診」という四診から始まります。ですから問診の段階で、患者が「尿酸値が高いといわれた」とか「ヘルニアがあると診断された」などと話したときに、そういう現代医学での診断名を聞いただけで治療を始めてしまうような人では、東洋医学の治療者として失格です。
 次に、診察によって証を決定する段階でも、東洋医学に基づいた弁証がなされていなければなりません。
 簡単にいうと、
①何が原因で(病因弁証)
②体のどの部分の(経絡弁証)
③どういう成分が(気血津液弁証
④どのようにおかしいのか(八綱弁証
という4つの基本がありますから、それぞれについて実際に聞いてみるといいでしょう
 たとえば①で、「六淫の病邪のうちの寒邪に襲われている」とか、②で経絡の部位や五臓六腑と関連させて説明してくれれば、まず東洋医学の知識は信頼できます。
 また③について、「私の証は何ですか」と聞いたときに、基本的体質の7タイプの名称くらいは出てくるかもしれません。その証について「この病因からこの成分が異常になることはない」と、本辞書を読んでわかるようになれば、いい先生の見当はつくでしょう
 診察のつぎは治療になりますが、ここでも「理・法・方・薬」に則っていることが大切です。東洋医学では「マクロ」的な病理観からすべてがつながっていますから、バラバラに聞いたときにつながりのない説明だったら、その知識を疑ってみてもいいかもしれません。

◆自己診断のケアをしてくれるか
 現代医学でも、診断したあとで病気の状態や治療の方針などについてきちんと説明してくれる、つまりインフォームコンセントができている先生はいい先生といえるでしょう
 これが東洋医学となると、日常生活の中にすべての病気の原因があると考えますから、生活上でのケアをしてくれる先生は患者の信頼感も高くなるはずです。
 一例をあげると、舌は専門家でなくとも素人でも見ることはでき、毎日見ていれば変化が確認できます。舌診の際に一方的に診断を下すだけでなく、たとえば一緒に手鏡などを見て、「あなたの舌は今はこの状態ですが、白っぽくなったり舌苔が湿ってきたら、寒証の徴候ですから要注意ですよ」というような自己診断できるところまでケアしてくれるような先生だったら、理想的といえるのではないでしょうか。




日本実業出版社 (著:関口善太)
「東洋医学のしくみ」
JLogosID : 5030107


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 日本実業出版社「東洋医学のしくみ」

出版社:日本実業出版社[link]
編集:関口善太
価格:1,620
収録数:115
サイズ:20.8x14.8x1.6cm(A5判)
発売日:2003年7月
ISBN:978-4534036179

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