【標準治療】病名 > 皮膚科
ケジラミ
【けじらみ】

Pthirus Pubis

主として性行為によって陰毛へのケジラミ(Phthirus Pubis)の寄生が起こりますが(図1:陰毛に卵が寄生した様子)、時には毛布やタオルなどを介して感染することもあります。ヒトに寄生するシラミには、ケジラミ科のケジラミ以外に、ヒトジラミ科のアタマジラミ(頭髪に寄生、小児で今でも流行を繰り返している)とコロモジラミ(衣類に生息し、着替えをあまりしない人種に多い)があります。コロモジラミがホームレスに多く、ケジラミが性行為感染症(STI:sexually transmitted infection)という知識から、清潔な環境下でも小児に流行しているアタマジラミが偏見を待たれることがあり、問題となっています。ケジラミは、あまり移動しないので、陰毛が直接接触することで感染し、STIの1つとされていますが、宿主から離れても、適した条件では44時間程度生存するので、この期間内に家族間や宿泊施設で間接的に伝播することもあります。
![]() | 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035330 |