【全国五つ星の手土産】近畿 > 滋賀県
大津画落雁[藤屋内匠]
【おおつえらくがん】

大津絵を今に伝える
まろやかな甘みの風雅な落雁
![大津画落雁[藤屋内匠]](../img/d054/temiyage214.jpg)
寛文元年(1661)、鶴屋仁兵衛として創業したが将軍徳川綱吉に鶴姫が誕生し、鶴という字は恐れ多いところから、伏見の宮家から藤屋内匠の屋号を授かった。以降は膳所藩の御用菓子司となり、京都御所や大坂城代などにも菓子を納めた歴史を持つ。
有名な大津画落雁は、大津絵が盛んだった江戸時代後期に創案された。藤娘や瓢箪鯰など民画の代表的なもの9種類を江戸安政期の木型を使って繊細に打ち出している。現在では、十三代目当主自らが、和三盆と葛粉、寒梅粉を混ぜ合わせて作った生地を裏ごしして手でこね、木型に入れて押し込む。長年培った経験と勘だけが頼りというまさに名人芸だ。完成した落雁は、口に入れるととろりと溶ける。夜の琵琶湖と満月をイメージして作られた湖水月も、江戸時代に藩に献上した歴史を持つ由緒ある羊羹として名高い。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071813 |