【東京五つ星の鰻と天麩羅】郊外の鰻の名店厳選6軒 > 神奈川県
蒲焼割烹 菊家
【かばやきかっぽう きくや】

懐かしの昭和レトロが薫る店

創業は明治23年(1890)ごろ。終戦後当地に店を構え、以来地元の人たちに愛されてきた。天井が高い現在の建物は昭和20年代後半の建築といい、レトロな雰囲気にあふれている。
包丁を握るのは、上野・伊豆栄ほか各種和食店で9年間修業し、平成12年に店に戻った若き5代目当主・川崎朋之さん。
「基本を忘れず、日々の積み重ねを大切にしたい」という。
静岡県産がメインのうなぎは、それぞれの性質に合わせて1匹ずつ蒸し方を変える。長年つぎ足して使っている相伝のたれは、たくさんのうなぎの脂が溶け込んでまろやかだ。やや甘めのしっかりした味が、硬めに炊いたご飯、丁寧に焼いたうなぎにしっくりとからむ。若主人自慢のうなぎは、鰻重定食や蒲焼で。それぞれの値段の差はうなぎの大きさによる。
手軽な酒の肴なら、香ばしさとほのかな苦みに盃が進むきも焼でキメたい。ほかにも、季節によって内容が変わる旬の刺し身、また酢の物など一品料理は常時10種類ほどそろう。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京五つ星の鰻と天麩羅」 JLogosID : 14070802 |