【東京五つ星の鰻と天麩羅】郊外の鰻の名店厳選6軒 > 神奈川県
割烹蒲焼 わかな
【かっぽうかばやき わかな】

「基本に忠実に」が人気の秘密

創業明治5年(1872)、関内駅近くに玄関周りを黒で統一した重厚な造りの店を構える、横浜市内きっての老舗。2階にテーブル席、3階に座敷がある。
多くのファンを集める人気の秘密は「基本に忠実に、うなぎもご飯も作り置きしないことです」と、6代目に当たる橋本隆さん。父である5代目当主・進さんと店を守るが、基本に忠実な姿勢が半端ではない。行事の有無や気温などのデータを添えて毎日の来客数を年ごとに蓄積し、これをもとにその日の時刻ごとの来客数を予想する。割いてから焼き上がるまで1時間かかるうなぎ、ひと釜(3升)炊くのに30分かかるご飯、いずれもこの予想数に合わせて準備を始める。15人ほどの板前がそれぞれの持ち場を固め、客はいつでもできたてを味わえる。
愛知県三河産がメインのうなぎを備長炭で焼いたうな丼は、ふっくらした身に合わせたあっさり味のたれがいい。口かわりや酢のもの、おさしみなど酒肴も充実している。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京五つ星の鰻と天麩羅」 JLogosID : 14070801 |