【東京五つ星の鰻と天麩羅】鰻の名店厳選40軒 > 新宿区
かぐら坂 志満金
【かぐらざか しまきん】

うな重だけで5種類も

明治以降、東京を代表する花街、繁華街として発展した神楽坂。明治2年(1869)、その坂下に開業した牛鍋屋がこの店の始まりだ。明治の中ごろにうなぎ屋に転身し、以降現在まで、神楽坂の変遷を目の当たりに暖簾を繋いできた。
通りに面して商家風の広い間口を開いた店舗は、昭和52年の建築。1階は落ち着いた和風の、2階は神楽坂を見下ろすガラス張りの明るいテーブル席、3階には宴会場がある。地下の茶室では会席料理をいただけるなど、席数が多く部屋のバリエーションに富んでいるため、宴会利用でも親しまれている。
主に静岡県焼津産を使っているうなぎは、蒸してから焼く昔ながらの江戸風。やわらかい身に、つぎ足して長年使いつづけてきたあっさりめのたれがよくからむ。うなぎの大きさで分けたうな重5種類のほか、蒲焼をセットした幕の内や会席料理など食事のラインナップが充実している。食後は、オリジナルの和菓子と抹茶のサービスがうれしい。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京五つ星の鰻と天麩羅」 JLogosID : 14070729 |