【旬のうまい魚を知る本】 >
▼浜で殻を割り、指ですくって食べるのが一番

国内で漁獲されるウニのなかで、どの種類がもっとも美味であるかは議論のあるところだ。多くの人はエゾバフンウニを推すが、いやバフンウニのほうがうまいという人もいる。江戸時代の人に肥前のカラスミ、三河のコノワタとともに天下の三珍と賞賛された越前のウニは、バフンウニの生殖巣を塩ウニに加工したものなのである。ウニ好きの私の結論は、「どの種類も甲乙つけがたい!」。産卵期の生殖巣が十分に成熟した頃のウニを食べること。それでとりたてならばいうことない。浜で殻を割り、ハラワタを取り除くのももどかしく、指ですくって食べるのが一番!
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070097 |