マラソン②
【東京雑学研究会編】
§マラソンコースの距離は実は四二・一九五キロではない!?
近代オリンピックとともに始まったマラソンの距離が、四二・一九五キロであることは一般に知られている。が、実はほとんどのマラソンコースが、規定の四二・一九五キロよりちょっと長めにとられているのだという。その理由は測定法にある。
では、この長いマラソンコースは、どうやって測定しているのだろう。
日本陸上競技連盟によれば、日本ではなんとメジャーで計測しているとのこと。道路の左端から一メートルのところを歩き、五〇メートルのメジャーなら五〇メートルごとに継ぎ足していく。このごくふつうの方法で、えんえん四二・一九五キロ。何とも気の遠くなるような話だが、コース測定法は、国によってまちまちだという。ちなみに国際陸上競技連盟では、スチールウィーンという円形のドラムを転がして、測定する方法を勧めているそうだ。
ところがどの測定法でも、わずかな誤差がでる。もちろんコースが短いと、レースは無効となってしまう。事実、すごい記録が出たので測定しなおしたら、実は距離が足りなかったため公式記録とはならず、涙をのんだという例もある。が、プラスの誤差なら〇・一%、つまり四二・一九五メートルまでは認められている。万一に備え、二〇メートル程度長めに距離をとることがあるのもうなずける。そんなわけで、マラソンコースは規定の四二・一九五キロより長めの距離で競技されることが多いのだ。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670904 |