マドリード
【東京雑学研究会編】
§スペインの首都マドリードの名前は子どもが叫んだことからついた!?
スペインの首都マドリードは、イベリア半島のほぼ中央にある。標高六五五メートルもあって、ヨーロッパではいちばん高所に位置している首都でもある。
この地の北と北西はグアダラマ山脈、南と南西は乾いたラ・マンチャ地方に続き、東には荒れた石灰質の丘が広がっている土地である。ここは、気候的・地理的に違った三つの地方の接点にもあたる。
九世紀後半、マドリードはアラビア語でマジュリートと呼ばれる集落だった。それが、マドリードと表記されるようになったのには一つのエピソードがある。
一九世紀半ばのこと。ある日、母と一緒にピクニックに来ていた子どもたちがクマに襲われた。山桃の木に登って避難した子どもたちは、今度は母親に向かって「お母さん、逃げて!(Madre huid)」と叫んだ。それが縮まってマドリード(Madrid)となったのだ。これは、この国を旅行したアンデルセンが紀行文に書き残している。
マドリード市の紋章はクマが山桃の木によじ登ろうとしている図で、この名前の由来を表している。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670899 |