不吉な数字①
【東京雑学研究会編】
§なぜ一三は不吉な数字なのか?
世の中には、洋の東西を問わず「不吉」と信じられている数字がある。例えば、病院やホテルでは四号室や一三号室が省かれる。四は「死」と同じ音だからだ。特にキリスト教圏では、「一三恐怖症」という用語があるほど、一三という数字が忌み嫌われている。高層のホテルには一三階と呼ばれる階はないそうだ。土地の区画の一三番地が、市会の決定により変更された街もあるという。
その理由は、イエス・キリストが十字架上で磔にされたのが、一三日の金曜日であったからとか、キリストの最後の晩餐が、裏切り者のユダを含めた一二人の使徒とイエスの一三人で行われたからと言われている。
しかし、聖書の時代以前に、すでに一三を忌み嫌う習慣があったという。それは古代に用いられていた「一二進法」では、一三という数字を扱いにくかったからである。二でも三でも四でも六でも割り切れる一二と違って、一三はそれらどの数字でも割ることができない。ついには死刑台の階段を一三段にするほど、一三は不吉な数字とされてしまった。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670815 |