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トビウオ②
【東京雑学研究会編】

§トビウオが飛びながら泳ぐ意外な理由
海面を飛ぶ姿は颯爽としているトビウオだが、実は楽しみのために飛んでいるわけではない。飛ぶことは、身を守るために不可欠の護身術なのである。
トビウオは、泳ぎがあまり上手でなく、スピードが出ない。そこで、天敵であるシイラ、マグロ、イルカなどに出会うと、海面に一時逃亡して難を流れ、そのうちに飛ぶ能力が発達していったと考えられている。
小さな幼魚も空中飛行を行っているところを見ると、生まれながらにして飛ぶことができるか、ごく早いうちから、飛ぶための訓練を行っているのだろう。
日本近海には、ハマトビウオ、ホソトビウオなど、およそ四〇種が生息しており、刺身や唐揚げとして、よく食卓にも上っている。脂分の少ないさっぱりした味で、旬は春から夏にかけて。夏の季語にもなっているほど、親しまれている魚である。
![]() | 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670683 |