台風①
【東京雑学研究会編】
§台風の大きさはどのようにして決められる?
発生直後の台風の中心気圧は一〇〇〇ヘクトパスカル程度。発生後、北半球では通常は西あるいは北西方向に移動しながら発達し、四~五日後に最盛期(最も勢いが強い状態)をむかえる。
台風情報で台風の強さを表現するときは、中心気圧と中心付近の最大風速を示し、また台風の大きさの目安としては風速毎秒二五メートル以上の暴風域と毎秒一五メートル以上の強風域で大きさを知らせる。
また、「大型で並みの強さ」のように、その大きさと強さで表現することもある。
大きさは風速が毎秒一五メートルに及ぶ半径がどれくらいになるかによって、最小で二〇〇キロメートル、最大で八〇〇キロメートルの範囲で、小型から超大型まで五段階に分けられる。
強さは毎秒の風速に従って「弱い」から始まって「並」「強い」「非常に強い」「猛烈な」と同じく五段階に分けられる。つまり、台風は五種類の大風圏と五種類の風速の組み合わせによって表現されているのだ。
例えば「大型で強い台風」というと、その台風は強風域の半径が五〇〇キロメートル未満で、中心付近の最大風速は毎秒三三~四三メートルの暴風域を伴っていることを意味する。
天気図では暴風域を円形で表現するが、この円内で必ず暴風雨があるという意味ではなく、いつ暴風雨があってもおかしくない、という意味である。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670567 |