処女膜①
【東京雑学研究会編】
§「処女膜」は本当にあるのか?
この膜をめぐって、昔から「未婚の証」とか「純潔の証」とか言われ、男女とも気にする向きもあるようだが、そんな必要は全くない。この際、正しい知識を身につけておきたいものだ。
女性の身体の「処女膜」といわれるもの、その正体は「重層扁平上皮」という粘膜のひだで、膣口と膣前庭の境にあり、膣口の一部を半月状に覆っているものだ。けっして一枚の膜のようになって、膣口全体を覆っているものではない。
ほとんどの哺乳類では、成長とともに膣口は完全に開いてしまうそうだが、人間の場合、不完全にしか開いてないのである。その開ききらなかった部分を「処女膜」と名づけた。大人になるまで残った胎児期の名残といえる。
生まれつきこの膜を持ってない人もいるし、スポーツなどの激しい運動で破れることもある。また、バイクなどに乗った際に破れることもあるという。ましてや生理のときに、タンポンをつかう人の場合は、破れてしまうのが当然といえよう。
ちなみに、一九世紀のはじめに、モグラにも処女膜があることがわかっている。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670473 |