黒ビール
【東京雑学研究会編】
§黒ビールはなぜ黒いのか?
安さ、手軽さが売り物の発泡酒に対し、押され気味のビールは、味わいの深さで勝負するようになってきた。大手メーカー以外の地ビールもブームは去って、定着しつつある。
中でもファンを増やしているのが、黒ビールなどの「ダークビール」と呼ばれる色合いの深いビールだ。アルコール度も高めで、フレーバーも強いものが多く、発泡酒には飽き足らない消費者の支持を集める大人のビールといえる。
ところでこれらのビールは、なぜあのような色をしているのだろうか。
本来のダークビールは、ローストされた麦芽を使っている。ローストすることで麦芽は暗褐色になり、ローストする時間が長いほど黒くなっていくのだ。
色が深まると同時に、麦芽のフレーバーも変化し、甘味を増すようになる。これは加熱することによって、麦芽中の炭水化物(デンプン)が糖に変化するからだ。
ローストされた麦芽と、ローストしない麦芽とを組み合わせてダークビールはつくられる。割合によって色が濃くなったり淡くなったりする。いわゆる黒ビールは強くローストされた麦芽を多く使ったビールだ。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670290 |