ギネスブック
【東京雑学研究会編】
§『ギネスブック』とギネスビールは関係あるのか?
世界一の記録を集めたギネスブックとギネスビールにはある関係がある。本とビールに一体どんなつながりがあるのか頭をひねるところだが、実は、『ギネスブック』は、ギネス社という出版社から発行されているのだ。
そして、このギネス社というのは、あのギネスビールで知られるビール会社なのである。
さて、ビールの会社が、なぜ、世界でいちばんのっぽさんとか、世界でいちばん早い三〇人三一脚といった面白い記録を網羅するような本をだすようになったのだろうか。
一九五四年のことである。ビールのギネス社の専務は、猟に出かけた際に、獲物の鳥でいちばんスピードがあるのは何かということで、仲間うちで議論になった。それにヒントを得て、何でも世界一という記録を集めたら面白いのではないかと思いついたのだ。
その発想に乗ったのが百科辞典を出版しようとしていた双子の兄弟である。かくして『ギネス・オブ・ザ・ワールド』が出版されたのである。人気の一冊となったために、現在では年に一回の発行となっている。
ちなみに、どの鳥が早く飛ぶかでこれだけ盛り上がれるのだから、この記録はさぞかし酒の席の面白い話題になることだろうと、専務は考えた。つまり、愛社精神の結晶として、『ギネスブック』は生まれたのである。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670239 |