缶飲料
【東京雑学研究会編】
§缶飲料の缶にアルミとスチールがあるわけは?
缶入り飲料の缶にはアルミとスチールの缶がある。
スチールの方が重くしっかりしたイメージがあるが、最近は薄くて表示がないとアルミと間違うような缶も多い。ビールやコーラなど炭酸飲料はアルミ、ほかの缶はスチールが多いようだが、どんな違いがあるのだろう。
まず、コスト面ではアルミ缶の方が安い。原石のボーキサイトが円高のおかげで安く輸入できるようになったからだ。
しかも軽いから輸送もしやすいし、加工もしやすい。メーカーや販売店としては、アルミ缶を使うメリットは小さくないだろう。
だが、アルミ缶がビールやコーラなど炭酸飲料に限られるのは、圧力の問題があるからだ。炭酸飲料はガスの圧力があるので薄いアルミ缶でも形が保てるが、そうでないジュースなどでは輸送の途中で変形してしまう。
また、缶コーヒーや缶ジュースは、缶に詰めた後、空気を抜いて高温殺菌する。このとき柔らかいアルミ缶では、つぶれてしまうのだ。
しかもアルミには、酸や塩分に弱いという欠点もある。そのため、コーンスープ、お汁粉などには使えない。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670224 |