回転寿司①
【東京雑学研究会編】
§回転寿司はどんなしくみで回っているのか?
回転寿司が最初に登場したのは、一九五八(昭和三三)年の大阪だった。発案者の元寿司店主が、ビール工場のベルトコンベアを見て思いついたという。
以来四〇年以上。現在は第三次ブームにあたるそうで、バブル崩壊後の不況による低価格志向や、食材の輸入が進み、多様化したことがブームの理由といわれる。海外への進出も盛んだ。
ところで、回転寿司の皿は平面のカーブを、回転しながら見事なコーナリングで曲がっていく。めったに転覆することはないが、どんなしくみで回っているのか。
寿司をベルトコンベアでまわそうという奇妙なアイディアは、発案者に依頼された大阪の町工場の技術者が実現した。皿の載っている半月状のプレートは改良を重ねた末に産み出されたもので、実用新案も取得された。
お客さんの目に見える化粧プレートの下に同じ形をしたプレートがあり、一枚ごとにチェーンの軸がついている。カーブ部分には大きな歯車があり、そこにチェーンがかみ合うようになっているのだ。チェーンの軸につながった下のプレートはチェーンの動き通りに動く。そのため、カーブでプレートが水平方向に回転しても、チェーンが動くおかげで問題なく回り続けるのだ。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670180 |