踊り字
【東京雑学研究会編】
§「々」は一体何と読むのか?
日本語には、「ひとびと」「ときどき」「たびたび」「ますます」「かずかず」などのように、同じ語や語根を重ねて表現する複合語がいくつかある。それらは畳語とも呼ばれ、漢字では「人人」「時時」「度度」「益益」「数数」と書かれる。それらはまた、「人々」「時々」「度々」とも書かれるが、「々」は、なんと読めばいいのだろう。
「々」は一般的には、踊り字、重ね字、畳み字といわれて、いつも上の漢字と同じ漢字であることを示し、同じ読み方をする符号(記号)である。従って、「々」自体に固有の読みはない。
「々」によく似たものに「ゝ」「ヽ」「〃」があるが、これらはすべて、繰返し符号(記号)と呼ばれている。「々」については、「同の字点」という具体的な名称とその説明を載せている辞書もある。
ちなみに、「ゝ」の名称は「一つ点」で、同じ平がなを繰り返すときに用い、「〃」は「ノの字点」で同じ単語の代用を示すのに使われる。
スーパーマーケットと書くときの長音符号「ー」は、「音引き」という名称を持ち、いつも上の仮名が表す音「ス」「パ」「マ」の母音を一拍分伸ばすことを示している。踊り字と同様、固有の読みはない。
なお、「々」をパソコン、ワープロで表示する場合、JIS番号で入力する。また、仮名漢字変換で「どう」「おなじ」と打ち、変換しても表示される。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670134 |