ネット炎上保険
【ねっとえんじょうほけん】
企業が「ネット炎上」に備える保険。国内では、損害保険ジャパン日本興亜が2017年3月に発売した。企業が一般加入できるネット炎上対応の商品は国内初で、飲食店店員の不衛生な行為がネットで騒動になったケースなど、従業員の不適切な行為がネット上で問題にされるケースが近年目立つことから、その対策費用を補償する保険が必要との企業側の需要を見込んだとみられる。同社の2017年3月10日発表のニュースリリースでは、保険対象となるケースを、「ネット炎上が起きた後、炎上の拡散防止と原因を究明するためにコンサルティング会社に対策を依頼するのに必要な費用」としている。また、「炎上が起きた場合に報道機関に対してどんなリリースを出すかなどメディア対応費用も含む」としている。
「掲載している医療情報に医学的に根拠のない誤った内容が多い」などの指摘が殺到し、2016年に閉鎖されたディー・エヌ・エー(DeNA)の医療情報サイトのような「キュレーションサイト」も対象としている。サイトに掲載した記事が炎上して批判が殺到した場合なども保険対象としている。
その一方、世間に注目させる目的で意図的に炎上を引き起こす「炎上マーケティング」は対象にしていない。(Ando,2017/3)
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425670 |