歩行補助ロボットHAL
【ほこうほじょろぼっと・はる】
動作に障害がある人や高齢者の歩行などをアシストする装着型の医療・福祉用ロボット。茨城県つくば市の「サイバーダイン社」が2004年に開発した。商品名は「ロボットスーツ HAL」。同社は、筑波大の研究成果の実用化で社会貢献を目指すベンチャー企業。HALは、「ハイブリッド・アシスティブ・リム」の略。
両脚用と単脚用があり、ともに腰から足にかけて装着する。装着した人が動こうとした時に、脳から神経を通じて筋肉に伝わる電気信号を、太ももなどに貼り付けた電極で解析。電気モーターを作動させて、立ち上がる動作や歩行、階段の昇り降りなどが小さな力でもできるよう補助する。1回の充電で約1時間の使用が可能。
大和ハウス工業(大阪市)が2008 年に介護・福祉施設等に向けて福祉用のリース・レンタル販売を開始し、2015 年 5月から新たに自立支援用と介護支援用の販売を始めた。介護支援用は、動作に障害がある人ではなく、介護をする人が装着し、介護を行う際に腰などにかかる負荷を軽減して腰痛などのリスクを減らす。病院や介護現場での活用を想定している。
2015年11月25日には、厚生労働省から医療機器としての承認を受けた。神経や筋肉の難病患者のリハビリテーションに有効であることが、臨床試験で確認されたことが評価された。装着型ロボットの医療機器承認は日本では初めて。(A:2016/2/23)
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425633 |