くら替え出馬
【くらがえしゅつば】
比例区選出の国会議員が小選挙区に出馬すること
衆議院の比例区から選出された国会議員が改めて小選挙区から出馬し、小選挙区選出の国会議員を目指すというくら替え出馬の例が多い。法律による規制はない。
あえて落選という大きなリスクを覚悟の上でくら替え出馬に踏み切るのは、小選挙区から選出されるほうが議員の座に長くいられるからだ。当落の結果が所属政党の人気などに左右される比例区よりも、いったん地盤を固めればその後は有利に選挙戦を展開できる小選挙区のほうが好まれる傾向にある。
しかし、小選挙区であっても比例区であっても国会議員という身分には変わりがない。そのため、法律では禁止されていないものの、不用意にくら替え出馬することに対する批判は少なくない。
民主党比例区から復活当選していた古賀一成氏は、10月の統一補選で福岡6区から立候補するため、議員辞職願を衆議院議長に提出していた。衆議院の綿貫民輔議長は古賀氏の辞職を認めなかったが、公職選挙法の規定により、立候補によって自動的に失職した。
綿貫議長は、くら替えについて制度見直しの検討を与党に指示しているが、与党は法改正には消極的だ。
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| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425166 |