内部告発
【ないぶこくはつ】
whistle-blowing
関係者が組織の違法または不正な行為を暴露すること
会社や官庁などの組織と関係のある人がその組織内の違法または不正な行為を発見し、捜査機関などの第三者に明らかにすることをいう。
内部告発が可能な人は、その組織と何らかの関係がある者に限られるので、内部告発に踏み切ったあとで不利益な取り扱いを受ける心配がある。内部告発という正義の行為が解雇や配置転換などの報復となって返ってくるのではたまらない。
しかし、組織内部の事情は外部からは見えない部分が多く、違法または不正な行為の発見には内部告発を待つしか術がない。そこで、社会正義の実現とともに内部告発者を守るための一般法の制定が求められている。
2000年に施行された原子炉等規制法では、「法令違反の事実を内部告発した者に対して不利益な取り扱いをしてはならない」という条項が定められた。同法の施行後、東京電力が原子力発電所のトラブルを隠していた事実は、点検作業に関わった技術者の内部告発によって明かされた。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425145 |