関税の引き上げ
【せきぜいのひきあげ】
tariff increase
外国からの輸入品に対する関税を引き上げること
外国から品物を輸入するとき、国境を通過する時点で関税がかかる。そのため、この品物を国内で販売すれば、関税分の金額が商品価格に転嫁されることになる。
関税をかける最も大きなねらいは、増大する輸入品から国内の産業を保護するところにある。安い輸入品が国内で流通すれば、国際的に見て高い水準で価格が設定されている国内産業は、価格の面で競争力を失い、大きなダメージを受けてしまう。そこで、輸入品の関税を引き上げて、その価格を釣り上げるわけだ。
具体的な関税引き上げの手続きは、関税暫定措置法によって定められている。この法律では、それぞれの輸入品目について、その数量が急増するような場合、関税率を引き上げることが暫定的に認められる。
もちろん、行き過ぎた関税率の設定は保護貿易につながるので、貿易相手国から非難を受けることがある。現在、互いに満足できる貿易体制の構築が国際的な課題となっている。
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| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425109 |