任意同行
【にんいどうこう】
voluntary appearance
捜査員の求めに応じて事情聴取に向かうこと
警察や検察の捜査員が被疑者の自宅や会社までやって来て、出頭要請を承諾の上で、警察署や検察庁へ同行すること。捜査の初期段階における刑事訴訟法上の手続きのひとつ。
犯罪の捜査をするために必要があるときは、犯罪に関与した疑いのある人物に出頭を求め、事情を聞くことができる。この出頭要請については、応じるのも拒むのも被疑者の自由とされるため、任意同行と呼んでいる。
例えば、状況証拠しかないなど犯行を証明するのに十分な証拠がそろっていないとき、被疑者を呼び出し、事件に関する証言を求める。もし、本人が犯行を認めれば、その場で逮捕に踏み切るという場合が多い。
任意同行は、逮捕とは違い、あくまでも捜査への協力という観点から行われる。したがって、任意同行に応じて警察署内で事情を聞かれている間は、いつでも退去できることが定められている。
14日に背任容疑で逮捕された外務省の佐藤容疑者は、事情聴取のために求められた任意同行を拒んでいた。そのため、東京地検特捜部は、裁判所が発行する逮捕状を用意し、勤務先での逮捕に踏み切ったという。
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| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425076 |