スローフード
【すろーふーど】
slow food
食生活を大切にするという発想から生まれた言葉
ゆっくりと時間をかけて食事をすることで、食材や料理について考えたり、一緒に食事をする人との会話を楽しむこと。もともとは、ファストフードに対比して使われ始めた。
ファストフードやファミリーレストランなどのチェーン店が世界中で広がっていくなかで、標準化・規格化された現代社会の食べ物とは違った選択を求めようというスローフードの思想も広がっているようだ。
1986年、イタリアにあるブラという小さな村でスローフード協会が発足し、
1:郷土料理や質のよい食品を守ること
2:質のよい食材の生産者を守る
3:消費者に「味」の啓蒙を進めていくこと
をモットーに活動している。日本でも関連のNPO団体が設立されるなど、現在では、世界68か国に約7万人の会員が集まっているという。
スローフード運動の発端は、ローマにマクドナルドの1号店が出店し、いつでもどこでも同じものを食べさせるファストフードの脅威から、伝統的な食文化を守ろうとしたことにあった。個食(弧食)に見られるように、スピードや合理的な食生活を求めてきた私たちにとっても、ひとつの教訓となりそうだ。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425072 |