総領事館
【そうりょうじかん】
voluntary appearance
海外で生活する日本人のために設置された窓口
世界の主要都市に設けられている日本の総領事館は、旅券(パスポート)の発給や出生届などの証明手続きといった「領事業務」の窓口となっている。
総領事館の職員は、総領事や副領事という外務省から派遣された職員をはじめ、専門調査員などの契約職員で構成されている。
総領事館は、受け入れ先の国との合意に基づき設置される。相手国との関係が悪くなると自国に引き揚げる大使館とは異なり、総領事館は、たとえ外交関係が断絶したとしても業務を続けることが多い。その国に住む日本人のための機関という役割が大きいからだ。
従来、このような領事関係は、2国間で通商航海条約や領事条約などの個別の条約を締結することで成り立っていた。現在は、1963年に採択された領事関係に関するウィーン条約によって、詳細が定められている。この条約によると、火災などやむを得ない場合を除き、領事館の敷地内の主権は派遣元の国に属するとされている。
中国にある日本の総領事館で、中国の警察官が亡命の目的でやって来た北朝鮮人を捕まえた事件について、敷地内での権力行使は国際条約違反だとする日本側とテロリストと見られる不審者の侵入という非常事態だったとする中国側との間で、両国の言い分に食い違いが表面化している。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425073 |