防衛出動
【ぼうえいしゅつどう】
自衛隊法に基づき自衛隊を出動させること
日本に対する武力攻撃があったとき、内閣総理大臣(首相)は、自衛隊に防衛のための出動を命令することができる。外部からの侵略といった事態に対処するための行動のこと。
内閣総理大臣が防衛出動を命令するときは、国会の承認を得る必要がある。しかし、一般に急迫不正の武力攻撃に対処するには、国民の生命や財産の保護という観点から緊急性を要するので、さきに防衛出動を命令し、国会の承認は事後にまわしてもよいとされる。
防衛出動が発令されると、自衛隊は、日本の防衛のために必要な武力の行使ができるようになる。ただし、合理的に必要だと判断される限度での武器の使用に限られ、国際法において認められた自衛権の範囲を超えてはならない。
戦後の日本で防衛出動が実際に発令されたことはないが、将来の有事に備え、手続きを明確化する関連法案の審議が進んでいる。現在は自衛隊法の規定となっている国会承認の手続きを、有事関連法案で一本化する方向で調整されている。
▲関連キーワード「海上警備行動」
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425055 |