【保険用語辞典】保険のこぼれ話 >
奴隷貿易で始まった団体保険

18世紀、アフリカから大量の奴隷が船でアメリカに送られた。安い労働力としてアメリカの綿花農場で売られていったのだ。船でアメリカに送るわけだが、劣悪な船倉にぎゅうぎゅう詰めにされた奴隷たちの死亡率が高かったのだ。輸送途中で半数近くが死亡したともいわれる。そこで奴隷商人は、奴隷たちに保険をかけたのだ。これによって奴隷商人たちは、奴隷が死亡しても元はとっていたのだ。このときに船に積み込む奴隷を集団として掛けたのが団体定期の始まりであった。
![]() | 保険評論家:佐藤立志 (著:佐藤立志(故)) 「保険用語辞典」 JLogosID : 5165093 |