格付け
【かくつけ】
格付けとは、会社や債券の評価をわかりやすく記号で表したものです。世界で信用されている格付け機関としては、S&P、ムーディーズ、フィッチ・レーティングスがよく知られており、三大格付け機関といわれています。
格付けは、S&Pが1860年に鉄道会社を格付けしたのが最初です。当時、鉄道投資には莫大な資金が必要で、そのために鉄道会社の発行する社債を買っても安全か、わかりやすい評価を求めました。
S&Pの格付けは最上級のAAAから最下位のCCCの17項目に分けて表示され、単純でわかりやすいものになりました。
日本の格付機関は、あまり信用されていません。なぜなら中立性がないのです。株主が銀行、証券、生保、損保ですから、当然、株主の会社の格付けも甘くなっています。
なぜ日本の格付けが甘いかといえば、大量の有価証券を買っているのですか、その際、投資適格以上の有価証券を一定以上買うことが法令で規定されています。そのため格付けの甘い日本の格付機関の格付けした有価証券を買うことができるのです。
本来ならS&Pが投機的格付けのBB+なら有価証券が買えないのですが、日本の格付機関なら投資適格のBBB-となっていることがよくあり、これなら買うことができます。
日本の格付機関は、甘い格付けで付与してあげることで、業績に問題ある会社の駆け込み寺となっています。
| 保険評論家:佐藤立志 (著:佐藤立志(故)) 「保険用語辞典」 JLogosID : 5165067 |