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道と路がわかる事典5章 いろいろな道 >

交通事故②
【こうつうじこ】

交通事故はどうすれば減らせるか

交通死亡事故こそピーク時に比べれば大幅に減っているが、交通事故の発生件数は年々増え続けている。どうすれば減らすことができるのか。ドライバーが交通規則を守り、安全走行を心がければ、交通事故はほとんどなくなるに違いない。それが簡単にできれば苦労することもないのだが。
交通事故はどこに原因があるかを究明する必要があるが、まず一般道路と高速道路を比較してみると、事故の発生率は一般道路の方がはるかに高い。高速道路の一〇倍以上の発生率なのだ。どこにこうも違いがあるのか。
高速道路はすべて中央分離帯があるため、対向車との事故はまずない。また、すべて立体交差しているので、出合い頭の衝突事故もない。歩行者や自転車を巻き込む事故も発生しない。だから高速道路は安全性に優れた道路だといえる。裏を返せば、一般道路もこれらのことを重点的に整備、改善すれば、交通事故はまだまだ減らせるということになる。
交通事故でもう一つ注目すべきことは、交通渋滞の激しい道路ほど、交通事故の発生率が高いということである。車が混んでいれば、スピードが出せないから事故も少なくなるのではないかと錯覚している人もいるようだが、道路の混雑度が高くなればなるほど、事故の発生率も高くなっているという調査結果もある。これは、渋滞によるドライバーの苛立ちが大きく作用しているともいえる。
これからもわかるように、渋滞対策はそのまま交通安全対策にもなっているのだ。道路交通の諸問題を突き詰めていくと、行き着くところは交通渋滞。すなわち、道路交通における諸悪の根源は交通渋滞にあるといってもいい。従って、交通渋滞を克服できれば、道路交通の諸問題は大方解決できるだろう




日本実業出版社 (著:浅井 建爾)
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 5060109


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出版社:日本実業出版社[link]
編集:浅井 建爾
価格:1,620
収録数:255
サイズ:18.6x13.4x2cm(-)
発売日:2001年11月
ISBN:978-4534033154

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