パーキングエリアとサービスエリア①
【ぱーきんぐえりあとさーびすえりあ】
高速道路で温泉気分SAにお湯が湧く
インターチェンジとともに、高速道路になくてはならない施設に、パーキングエリア(PA)とサービスエリア(SA)がある。高速道路は、一般道路のように信号で止まることもなければ、路肩に車を止めて休憩するということもできない。高速道路での連続運転は、一般道路よりもはるかに疲労度が高い。変化の乏しい殺伐とした道路を走り続けてきたドライバーたちにとって、PAやSAは唯一身体を休めることのできるエリアなのである。
PAは駐車場、トイレ、売店など、必要最小限のものを備えた施設で、一〇~二五km間隔で設置することが義務づけられている。SAは、その名称からもわかるように、高速道路の利用者にサービスを提供する施設で、PAより規模が大きい。レストランやガソリンスタンドなども設けられており、高速道路から外へ出ることなく用を済ませ、目的地までたどり着くことができる。五〇~一〇〇km間隔で設置されているのが普通である。
わが国には、温泉が湧いているという珍しいSAもある。中央自動車道の諏訪湖畔にある諏訪湖SAがそれで、日本で初の温泉浴場「ハイウェイ温泉諏訪湖」があることで知られている。ドライバーたちにとってはまさに天国、何よりのご馳走である。東京から名古屋まで、この温泉でひと風呂浴びたいがために、東名高速を敬遠して中央自動車道を利用するドライバーもいるという人気ぶり。まさに砂漠の中のオアシスといった感さえあるのだ。
諏訪市には、このほかにも日本一高くまで噴き上げる間欠泉があるし、駅のプラットホームには世界初の露天風呂がある。それに温泉植物園もありと、まさに町中から温泉が湧いている温泉一色の観光都市である。
| 日本実業出版社 (著:浅井 建爾) 「道と路がわかる事典」 JLogosID : 5060034 |