【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 師走
事納・事始
【ことおさめ・ことはじめ】

1年の締めくくりが事納
「納め八日」などといい、昔は一二月八日は、物忌みの日とされ、仕事を休み、一年間の労をねぎらう事納の日とされた。使い古した針、折れた針を豆腐やコンニャクに刺し、針仕事の上達を祈願しつつ感謝・供養する「針供養・針納め・針休め」も、一二月八日(関東では二月八日)に行なわれる。
事納がすむと正月準備が始まる。地方によって異なるが、関西では一二月一三日が事始(正月事始)の日とされ、茶道・舞踊・演劇・花柳界などでは、事始の餅と呼ばれる鏡餅を持参して、師匠筋に一年のあいさつに行く習慣がある。俳句では事納・事始は冬の季語、針供養は春の季語となっている。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040190 |