【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 神無月
紅葉狩
【もみじがり】

紅葉・黄葉は竜田姫の織る錦
秋の草木の紅葉を愛でること。朝の最低気温が八~九度に下がると紅葉が始まり、低くなるほど深紅に染まる。最も美しいのがカエデ類で、一般にモミジといえばカエデ(とくにイロハカエデ)を指す。イチョウやサクラ、ナラなどの色づきは黄葉と表わされ、野草の色づきは草紅葉と呼ばれる。
「ちはやぶる神代も聞かず竜田川 から紅に水くくるとは」(在原業平)。陰陽五行説では秋は西に配当される。そこで、奈良の都の西にある竜田川が紅葉の名所となり、秋を司る女神は竜田姫と呼ばれた。山麓から山腹、山頂へと進んでいく紅葉は、竜田姫が織る錦にたとえられる。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040176 |